大切なものを失うのはいつも一瞬・・・グルメピエロです。
総走行距離2000キロ超のロードトリップで最初に入った街が、オレゴン州ポートランドです。本来は魅力あふれる街なのですが、コロナの影響もあり、街の活気が失われて人が流出。2021年秋に行った際には全体的に「負」の雰囲気が漂い、メディアからは「死んだ街」と呼ばれる始末。街はかつての輝きを失ってしまいましたが、それでも街に残り再興させようとしている人たちがいる。美味しいご飯はそこにある。ポートランドはまだまだ楽しめる!ポートランドの現状のほか、観光スポットやグルメ、マストで買いたいお土産などの情報をまるっとお届けします!!
オレゴン州ポートランド
アクセス
ポートランドは西海岸の地図上で上から2番目に位置する州、オレゴンにあります。
街へのアクセスはPDX(ポートランド空港)から路面電車が出ています。車だと15分くらいです。
ポートランドってどんな街?
ポートランドは、オレゴン州の最大都市です。緯度はかなり高いですが、冬は適度な湿気があり寒くなりすぎず、夏は乾燥しているものの、死ぬほどの暑さにならないのが特徴です。小さなビール醸造所や蒸留所、近くにはワインの産地もあり食の豊かな街です。
バラ園が有名で「バラの街」だったり、多くの橋がかかっていることから「橋の街」なんて愛称でも呼ばれているらしいです。実際、アメリカでは住みたい街の上位にランクインしていたほどの人気のところです(過去形)。
住みよさの背景にあったのがコンパクト・シティな土地開発です。歩いて、自転車で、路面電車で回れる街はとても動きやすいです。街中にはちゃんと、自転車専用レーンもありました。
そして何より最高なのは、消費税がないこと。買い物をするなら絶対にオレゴン州を訪れるべきなのです。グルメピエロも到着1日目から大型出費をかましました(詳細は後ほど)。
ポートランドは、アメリカの超常現象・怪物退治系ドラマの「Grim(グリム)」で舞台となっていました。「住み良い街には実は悪が潜んでた」みたいな感じで敵が描かれるほどで、ドラマの中の綺麗な街並みに怪獣が住んでいるとは思えませんでした。そのギャップも良かった。そんな印象から、グルメピエロ(オス)の行ってみたい憧れの街でもありました。しかし、グリムで描かれていたような「悪」が街を変えてしまったのです・・・
暴動・衝突、コロナで死んだ街は今・・・
ポートランドで異変に気づいたのは、空港でした。まず人が圧倒的に少ないのです。コロナのダメージがあるとしても異様なほど少なかった。南部のサウスカロライナ州チャールストンやジョージア州サバンナなど大行列ができるほどだったので、空港でのスムーズさに驚きました。
第二の異変が着いてすぐに街に出た時のことです。歩道に並んだシェア自転車のサドルの上、そこには明らかに人のう◯こがありました。ちょっと付いちゃったとかじゃなく、本気の量。狂った人もいたもんだとその時は笑っていましたが、そのうち笑えない事態に・・・
「この街は何かおかしい」。街に出ると違和感が確信に変わりました。路上にはたくさんのテントが並んでいます。家賃が高騰したサンフランシスコで住めなくなった人が路上で生活をするというシーンを見たことがありましたが、この距離感で並んでいるのは初めて・・・。
街の至る所にテントがあります。地元の人に話を聞いたら「サンフランシスコやロサンゼルスがこういった人たちをポートランドに送って来ているんだ」「行政は何も対策をしない」と言っていました。行政がこうした人たちの対策に手が回らなくなっているであろう理由もありました。
街中が板張り・・・この景色は20年夏にニューヨークでも見ましたが、一体どういうことなんだ?調べてみると、ポートランドは大変な事態に陥っていたことを思い出しました。来る前に思い出しておけば良かった・・・。
新型コロナが蔓延して猛威を奮っていた20年夏、警官による暴力で黒人男性が亡くなりました。それに端を発し、アメリカ全土に広がった「Black Lives Matter=BLM(黒人の命も大切だ)」の運動がポートランドの街でも起こりました。ニューヨークでもありましたが、デモ隊の一部が暴徒化してしまったのです。そこからが悲惨。デモ隊VS警察や軍隊、物事をややこしくするアナーキストやトランプサポーターの参入、ネットで酷いイメージの拡散・・・街は美しかった姿を失ってしまいました。
「都市の死」と題したフォーブスの記事が炎上しました。街が死んだかはさておき、かつての輝きを失ってしまったのは事実のようです・・・ただ、全てがダメになったという訳ではありません。ポートランドの人はアメリカでもトップクラスに親切で、街を出れば素晴らしいワイナリーもあります。まだ街に残る魅力をお伝えします!
グルメピエロ旅マップ
今回紹介する観光スポットやグルメなどの位置情報をこちらにまとめています!
観光
ウィラメットバレーでワイナリー巡り
ワイナリーの数ではカリフォルニア州に次いで2位、生産量はアメリカで4位を誇るオレゴン州。その中で最も有名なワイン産地が「Willamette Valley(ウィラメット・バレー)」です。フランスのブルゴーニュと同じ緯度ということもあり、繊細な味のピノ・ノワールを飲むことができます。
ウィラメット・バレーにはピノ・ノワールの本場、フランスのワイナリーも注目していて進出しています。
フランスからやって来たのが「Domaine Drouhin Oregon(ドメーヌ・ドルーアン・オレゴン)」です。彼らの標榜は「French Soul ~ Oregon Soil=フランスの魂・オレゴンの土壌」。フランスで培ったワイン製造の思想をオレゴンの地で体現しています。
他にも素晴らしいワイナリーがたくさんあります!詳しくは、こちらからよろしくお願いします↓↓
まごうことなき日本「ポートランド日本庭園」
ポートランドの観光地としては、アメリカ有数の日本庭園「ポートランド日本庭園」も有名です!造園分野で日本人として初めてアメリカの大学で学位を取得した戸野琢磨教授によって設計され、1967年に開園したそうです。
今回はワイナリーを優先してしまったため行きそびれたのですが、とても素敵な場所のよう。
なんだこのわびさび感。まごうことなき日本がポートランドにはあったようだ・・・。
予約制のカフェでは、お茶菓子も楽しめるそうです!
■Portland Japanese Garden(ポートランド日本庭園)
公式サイト:https://japanesegarden.org/
入場料:大人$18.95
賑わう街にホッと安心「ミシシッピ通り」
「中心部は死んでいるけど、ここは賑わっていて行くと楽しいよ!」と、ウーバーの運転手さんが勧めてくれたのが「Mississipi Ave(ミシシッピ通り)」。
本当に中心部とは全く異なり、「陽」の雰囲気が感じられるエリア!たくさんの人がいて、お店もおしゃれで賑わっていた!
この後紹介するタイ料理屋さんも、このミシシッピ通りの近くにあります!どのお店も美味しそうでした!
ホテル
設備劣化が著しいホテル「ザ・ベンソン」
今回はポートランドの中心部にあり、アクセスも良さそうだった「The Benson(ザ・ベンソン)」に宿泊しました。
外観は、とっても立派なホテル。ただ、このホテルはオススメしません。
内観も重厚な感じで、良い雰囲気がするでしょう。でもダメなんです。
こちらの部屋で、2泊しました。「Deluxe Room(デラックス・ルーム)」で1泊あたり$226(税+リゾート税込)。部屋はちょうど良い広さで申し分ありません。
問題があったのは、バスルーム。シャワーがまったく熱くならない!!!だが深夜便で到着して、すでに1時を回っていたので、ここからクレーム入れる気力はなかった。風邪をひきそうになりながら、泣く泣く、限りなく常温に近いシャワーを浴びました。
翌日、シャワーの調子を確認して欲しいとフロントに頼むと、「すぐに行かせる、申し訳ありません」とアメリカ人の接客では珍しく最初から謝ってくれて、とても感じがよかった。ですが、待てど暮らせど全く確認しにこない。仕方なく2度目のお願いをすると、支配人っぽい人がきて「すぐに新しい部屋を用意します」と。シャワーからお湯が出ることを確認した上で、新しい部屋に変えてくれたのですが・・・。
なんか洗面所のシンクが詰まっていて、めっちゃ汚い。また人を呼んで、直してもらいました。そして夜になり、さあ風呂に入ろうとしたところ・・・
なんだ、この色・・・(笑)蛇口から出る水の色がおかしい。もうさらなるクレームを入れる気力はなく、シャワーの色は問題なかったので、お風呂を溜めるのを諦めた。多分使ってないから配管が錆び付いてるのでしょう。
従業員はみな誠実な雰囲気で人は良いのですが、人手不足がひどいのと、設備劣化が著しいと感じました。とにかく散々だったので、オススメしません!
■The Benson(ザ・ベンソン)
公式サイト:https://www.hilton.com/en/hotels/pdxbeqq-the-benson-portland/
オススメ度:★☆☆☆☆
グルメ
絶品朝食サンド「Fried Egg I’m In Love」
朝ごはんにぴったりなのが、ポートランドで3店舗を展開している「Fried Egg I’m In Love(フライドエッグ・アイム・イン・ラブ)」。うち2店舗はフードトラックです。
ホテル近くの公園で朝8時からフードトラックが出ているということだったので、食べに行きました!
メニューはこんな感じ。独特のネーミングセンス。
「Yolko Ono(ヨルコ・オノ)」($7.5)。卵黄(Yolk)とオノ・ヨーコがなぜか掛かっている。なんでかけた?ファン?
このサンドイッチ、激ウマ!!!!!
卵黄とオノ・ヨーコに対する疑問は一瞬でどうでもよくなり、ヨルコ・オノの虜になった。粗挽きソーセージの旨味と、バジルソースと、ニンニクの風味と、卵黄とろ〜が合わさって、最高のサンドイッチ!ちなみにレシピは公開されていますので、ポートランドに行けない方は是非作ってみては。
■Fried Egg I’m In Love(フライドエッグ・アイム・イン・ラブ)
公式サイト:https://www.friedegglove.com/
オススメ度:★★★★☆
絶品タイ料理「イーム・タイBBQ」
「ポートランドはタイ料理がうまい」ということを地元民から聞き、行ったのが「Eem Thai BBQ & Cocktails(イーム・タイBBQ&カクテル)」。先ほど紹介したミシシッピ通りから近い場所にあります。
料理が超絶品なので、訪問マストだと思います!!!
色々と注文してみました。バーベキューが店名に入っているだけあって、お肉がとっても柔らかく仕上がっていて美味しかった!
こちらが名物という「White Curry(ホワイト・カレー)」($17)。これが、衝撃の美味しさ!!ココナッツのまろやかさと甘味、そしてスパイスの辛さのバランスが絶妙。旨味が凝縮されていて、辛さもちょうどよくて、中毒性がすごい!豚肉はこれまた柔らかくて味が染みていて、チャーシューのようでした。
↓詳しくは以下の記事で書いています!
■Eem Thai BBQ & Cocktails(イーム・タイBBQ&カクテル)
公式サイト:http://www.eempdx.com/
オススメ度:★★★★☆
人気ビストロ「ノルマンディー」
ポートランドで軽く飲みに行ったビストロが「NORMANDIE(ノルマンディー)」。このエリアも周辺は閑散としていたのですが、このお店の前だけ賑わっていた。
「Charred Octopus(焦がしタコ)」($24)。外がカリカリっと焼かれたタコは食感も味も良く、蟹とわかめ、柚子胡椒風味のクリームと一緒に食べると不思議な一体感!洋と和のコラボレーションがとっても美味しかった。
「Normandie Board(ノルマンディー・ボード)」($38)。チーズやピクルスがのった、おつまみセット!これもどれも美味しい!!ヒットはピクルスと、チキンレバーに、自家製ジャム!今回はサクッと飲みにきただけなので色んな料理を味わえなかったのですが、他の料理もきっと美味しいと思われます。
■NORMANDIE(ノルマンディー)
公式サイト:http://www.normandiepdx.com/
オススメ度:★★★☆☆
主役級ポテトが美味い「PDXスライダーズ」
ポートランドでNo.1バーガーとも言われるのが「PDX Sliders(PDXスライダーズ)」。2店舗あって、こちらは本店じゃない「PDX Sliders Division(PDXスライダーズ・ディヴィジョン)」。ホテルから近い方に行きました!
「Loaded Broadway(ローデッド・ブロードウェイ)」($12)。このポテトが、罪悪感たっぷりなのですが、うまい!!!!大前提として、ポテト自体が超美味しい。衣がカリッカリでかたーく仕上がっていて、中はホクホク。
「Sellwood(セルウッド)」($6)。店員さんに聞いた一番人気のバーガー!すごくまとまりの良いバーガーで、ぺろりと食べてしまった。お肉も味がしっかりついていて肉々しくて、チーズの濃厚さとベーコンの塩味もちょうどよくて、相性抜群です。
↓詳しくは以下の記事で書いています!
■PDX Sliders(PDXスライダーズ)
公式サイト:https://pdxsliders.com/
オススメ度:★★★★☆
お土産
オレゴン産の塩
オレゴン州を中心に何店舗も展開しているスーパー「New Seasons Market(ニュー・シーズンズ・マーケット)」で、オレゴン産のお土産をゲットしました!お目当ては、名産だという塩!
この「Jacobsen Salt Co.(ジェイコブセン・ソルト・カンパニー)」の塩が有名ということ。たくさんの種類が陳列されていました。ホワイトトリュフ塩は驚異の$40!でも、旅行マジックで買っちゃいました(笑)
アマゾンでも買えるけど(笑)
オレゴン州もう一つの名産であるピノ・ノワールの塩まで!!!どうやって使えばいいのか謎だけども(笑)
なぜだかタイ料理が美味しいポートランドでは、スーパーでタイの調味料がとっても充実しているのです!これ購入したのですが、なんとスーツケースに入れそびれて空港の手荷物検査で捨てられた・・・。大ショック。。。なので味は分かりません。
■New Seasons Market(ニュー・シーズンズ・マーケット)
公式サイト:https://www.newseasonsmarket.com/
オススメ度:★★★☆☆
オレゴンのアウトドアブランド「ダナー」
1932年創業の老舗ブーツ屋の「Danner(ダナー)」がオレゴン州ポートランドに拠点を構えています。グルメピエロ(オス)が大好きなブランドでブーツだけでも同じラインですでに3足持っています。ブーツ以外も履き潰しては同じ型のものを買っています。物持ちがいいので、中には5年以上履いているものもあります。
ちなみにグルメピエロ(オス)が大好きなのはダナーライト、世界で初めてゴアテックスを採用した防水ブーツです。
日本だとこのくらいの価格。洒落にならないくらい高いな・・・。やはりここで買うしかない!
ダナーをポートランドで買う理由が2つあります。1つ目がオレゴン州には「消費税がないこと」です。ダナーのブーツは1足$350くらいするので、ニューヨークで買えば結構な額の税金が付いてしまいます。まずコレを避けたい。2つ目がこのファクトリーストアには「Bライン品」があることです。少しの傷がついたくらいで$100くらい値下げされています。傷つくの上等で履くアウトドアブーツなので全く気になりません。
グルメピエロ(メス)もこの先に控える冒険(3つの国立公園巡り)に向けてブーツを購入しました。この靴をおろしたのが、ポートランドからは車で4時間ほどの距離にある「クレーターレイク国立公園」でした。
ここでの買い物がどんだけお得かというと、かなりヤバイ。ダナーライトが$360(定価)→$234、女性用登山靴が$370(定価)→$241という感じでした。ともに35%オフ、めっちゃ安い!!消費税はもちろんゼロ。
■Danner Factory Store(ダナー・ファクトリー・ストア)
公式サイト:http://www.danner.com/
オススメ度:★★★★☆
ポートランドは西だけじゃなく東にも!グルメの街メイン州のポートランドについてはこちらから↓↓
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